JAPAN LEATHER AWARD 2024 (日本皮革産業連合会 )においてアーティスティックデザイン賞に選ばれた、村瀬鞄行の職人による「赤色小札黄銅鋲背嚢具足。SNSでも注目を浴び、メディアでもたくさん紹介していただきました。
日本だけでなく、多くの世界の目にとまった甲冑デザインのランドセルは、どんな職人がどのようにして作ったのか。今回は制作した職人・岡田へのインタビューをまとめました。
普段から作っているランドセルのパーツの一部(ベロの引っ張り部分)が、甲冑っぽいなと思ったのがきっかけです。
カブセと大マチの顔の部分は、すぐに思いつきました。それ以外は、作りながら考えました。
端切れのサイズはそこそこ大きいものがでてくるので、もったいないと思いました。ランドセルのように大きく革を使うパーツには使えなくても、小さくカットするなら他の用途で使えるのでは?と思ったのがきっかけです。
パーツが全部で400パーツほどあり、通常のランドセルの倍の数があるためその分時間がかかり、3~4か月ほどかけてできあがりました。通常のランドセルの生産を止めるわけにもいかないので、大変でした。
頭で思い描くものを具現化することが難しいと感じました。通学用のランドセルは機能性が大切ですが、”赤色小札黄銅鋲背嚢具足”はレザーアワードへ出品するために作った作品のため、見た目にこだわりました。実在するパーツを利用して甲冑風に表現するのが難しかったです。
鬼瓦をモチーフにしています。なんとなくかっこいいかなと思い、モチーフにしました。ちなみにかぶせ(フタ)の部分は、「井伊の赤備え」と呼ばれたことで有名な彦根藩・井伊家の甲冑を参考に作っています。
*鬼瓦(おにがわら)とは、瓦屋根の両端や棟の先端部分についている装飾的な瓦のこと。ギリシャ神話のメドゥーサが起源ともいわれており、魔除けの意味があると言われる。
バズると思ってなかったので驚きました。現実感がなかったです。
“学校のチャイムをほら貝にして、小学生が背おえば武将ごっこができる”というようなコメントが面白いなと感じました。
欲しいと思っていただけることが、ありがたいなと思いました。
ご注文をいただいて生産するものも、基本的には受賞したランドセルをそのまま手に取ることができます。最初に作ったレザーアワード用のものと後から生産するもので、作りを替えた部分がありますが、微調整だけです。
*”赤色小札黄銅鋲背嚢具足”は観賞用推奨モデルです。装飾が多い特殊なデザインであるため、お子さまの通学に適した性能は持ち合わせていません。
”雷神”は、なんとなくかっこいいモチーフだと思ったというのが正直なところです。アイデアの段階では雷神だけをイメージしていましたが、ランドセル用のシルバーの革を見て、”エンジン”と”雷神”を組み合わせるアイデアが出てきました。”赤色小札黄銅鋲背嚢具足”を作っている時点では、そもそも完成できるか分からない状態で制作しているので、次に作るもののことは考えていませんでした。
今のところありませんが、ご要望があれば検討させていただきます。
今のところないです。もし作るなら”風神”と”雷神”2体を表現すると思います。
*雷神とは、日本の民間信仰や神道における雷の神。国宝”風神雷神図屏風”が有名。東京、浅草寺の門には風神・雷神の2神が安置されている。
2025年で13年目です。村瀬鞄行に入る前には、全く別の仕事をしていました。
入社当初はランドセルではなく、鞄を作っていました。ミシンも入社するまでは家庭科の授業でしか触ったことがなかったのですが、あるとき社内でミシンを使える人がいなくなり、取引先の方が村瀬鞄行に住み込みでミシンを教えに来てくださいました。2週間ほどかけてミシンの扱い方、量産の仕方、道具の使い方、鞄のイロハを一から教わりました。とても感謝しています。そこからランドセルを作る流れになり、今はランドセル職人をしています。
通っていないです。子どもの頃から絵を描くのが好きで、学校の図工や美術の授業は得意な方でした。
通勤電車の中で、本を読むことです。ノンフィクション作品が主で、作家は特に気にしてないです。
作品を見た人が「これ、欲しい!!」と思えるものを作りたいです。小物類、バッグなどにも興味があります。
お忙しい中、見ていただきありがとうございます。良いものが作れるように、これからも努力していきます。
“赤色小札黄銅鋲背嚢具足”
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