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鞄へのこだわり

職人技が支える村瀬鞄行の鞄づくり

村瀬鞄行の職人 浅野義治

見えないところを丹精込めてこそ、作品に命が宿る
“妥協しない”という頑固なまでのこだわりは精神論にも通じる。15年続けているトライアスロンで忍耐心を鍛え、13年続けている陶芸及び写真で感性を磨く。「目に見えない所こそ、手を抜かずに丁寧に作ること」。目に見えるところを丁寧に作るのは当たり前。誰でもする。目に見えないところを丹精込めてこそ、作品に命が宿ると信じている。
これらの「ぐい呑み」は趣味とはいえ玄人はだしの作品は社内でもひっぱりだこ。個性豊かな趣きは鞄の趣きにも通じるところがある。
道具へのこだわり
道具は新品は好きではない。
使い込み、手になじんだ物への愛着はまるで愛し子のよう。新品の道具が来るとすべて自分流に作り直す。包丁の角度。はさみの握り。ミシンの椅子さえも浅野流に作り直されている。手縫いの縫い針は直線をあえて曲線に変える。その方が仕事が捗るらしい。鞄作りのこだわりは計り知れないが、時間へのこだわりも超越している。
どの位置に道具を置くか、最短できれいにできるためにはどの道具を使うか。無駄を省き集中する時は時間を惜しまない。これも職人の職人たる由縁。趣味で鞄を作るわけではない。仕事である以上、いつまでに作るか、約束を果たすためにも時間は最大の味方だと信じている。
縫製のこだわり
「どうせひっくり返せば見えないし、裏地で隠せばわからない」という考えは通用しない。一針一針に魂を込め、生命を吹き込んで行く。
その過程が楽しいと浅野は言う。最後の糸始末をしっかりすればひっくり返した時、鞄は倫と立つ。最後の気の緩みが鞄を台無しにしてしまう。値段が高い鞄だからとか安い鞄だからとかは関係ない。すべての鞄に魂を注ぎ込む。それが村瀬鞄行のこだわりでもある。

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